ダイエットの基礎知識④ 三大栄養素について

栄養

こんにちは!弘前市大清水にあるパーソナルジムLeeFの管理栄養士トレーナー神です!

ダイエットの基礎知識シリーズです!このシリーズは

  • 最近体型が気になってきたからダイエットしたい
  • 痩せて恋人や家族を見返したい
  • 意図せずに太ったり痩せたりを繰り返したくない
  • 太らない食生活を身につけたい

という悩みを持っている方に、今日から実践できるダイエットの基礎知識をお伝えしています。

ダイエットの基礎知識②で痩せるための適切な摂取カロリーの設定方法について説明しました。

今回はその説明を踏まえて、設定した摂取カロリー内で三大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質)をそれぞれどれくらいの割合で食べるべきなのか等を中心に説明していきます。

結論から言うと、ダイエットを効率的に進める為の三大栄養素は、

たんぱく質30%、脂質20%、炭水化物50%

で食べるべきです!

次から、なぜこの割合が適切なのかについて解説していきます!

三大栄養素とは

まず、三大栄養素について軽く説明します。

三大栄養素とは、たんぱく質、脂質、糖質。この3つの栄養素の総称です。

この3つはエネルギー(カロリー)を含みます。

たんぱく質1g=4kcal、脂質1g=9kcal、糖質1g=4kcal

という、決まりみたいなものがあります。

それぞれの特長は、

たんぱく質は主に、肉類、魚類、たまご、大豆製品、乳製品に多く含まれていて、体内での役割は、筋肉や内臓、髪、爪などを構成する成分になったり、ホルモンや酵素、免疫細胞を作る役割ももちます。

脂質はエネルギー源として使われたり、細胞膜や臓器、そして神経などの構成成分となったりビタミンの運搬を助けたりするなどの役割があります。その他、体温を保ったり、肌に潤いを与えたり、正常なホルモンの働きを助ける(とくに女性ホルモン)といった働きがあります。

糖質は最もエネルギー源として使われやすく、からだや脳を動かす即効性の高いエネルギー源として使われます。糖質が足りなくなると、脳に必要な栄養素が届かなくなったり、足りないエネルギーを補う為にからだの筋肉や脂肪が分解されてしまいます。逆に、糖質を過剰に摂取してしまうと、エネルギーとして使われずに余り、中性脂肪に変換されて脂肪となってしまいます。

このように3つは身体にとって、必要不可欠な栄養素で、どれもなくてはなりません。

また、その3つの割合を決めて摂取することが重要になります。

巷では、糖質を極端にカットして、脂質を多量に摂取するダイエット法があったりしますが、基本的にはおすすめできません。(この食事法が合う方も中にはいらっしゃいます)

なぜなら、

脂質が摂取カロリーの高い割合を占めると、脂質異常症(血中の中性脂肪やコレステロールが高い状態)が起こりやすくなってしまいます。

三大栄養素を適切な割合でバランス良く摂取することが一番自然で、リスクが低いです。

私は管理栄養士として給食施設やその他の食事提供の現場に行きましたが、どの施設も特定の栄養素を極端に制限するということは決してないです。

つまり、その方法は多くの人にとって適切ではないということがわかると思います。

では次は、最初にお示した3大栄養素の割合たんぱく質30%、脂質20%、炭水化物50%)

がなぜ適当なのかについて各栄養素ごとに解説していきます。

たんぱく質 摂取カロリーの30%

まず前提として、厚生労働省が推奨している日本人の栄養摂取基準において、たんぱく質は摂取カロリーの20%を目安にしましょうと言われています。

ではなぜ、ダイエット時は30%なのか、

それは、ダイエットにおいて大切なことは、体脂肪を燃やすことと筋肉を落とさないことである為です。

先にも説明しましたが、たんぱく質の主な役割は身体を構成する筋肉や臓器などの材料となることです。

ダイエット時は基本的に摂取カロリー<消費カロリーの状態を長く継続するため、体脂肪だけでなく筋肉も落ちやすい状態になってしまいます。

その時にたんぱく質を多めに摂取することで筋肉が落ちてしまうことを防ぐことができるのです。

そのため、ダイエット時は多めのたんぱく質(摂取カロリーの30%)を摂取するべきなのです。

摂取量で示すと、例えば私が1か月で3kgのペースで減量する場合、1日の摂取カロリーは1,833kcalとなります。その30%ですので、

1,833kcal÷30%=550kcal 

550kcal÷4kcal(たんぱく質1gあたり4kcal)=138g

つまり、138gのたんぱく質を1日で摂取することになります。

この量がイメージしづらい方の為に参考までに食品で表すと、サラダチキン2つ、卵2つ、鮭1切れ、オイコス(ギリシャヨーグルト)1つ、プロテイン1杯くらいの量になります。

注意して頂きたい点は摂りすぎという点です。たんぱく質は確かに脂質や糖質に比べて体脂肪にはなりにくいですが、エネルギーがありますので、食べ過ぎて余れば、当然体脂肪に変換されます。

たんぱく質が豊富な食材は肉や魚になりますが、たんぱく質を多く摂取しようとしすぎて、知らないうちに脂質も多く摂取してしまっていたという失敗もよくあります。

例えば、肉であれば豚肉よりも鶏肉、部位はバラ肉によりも赤身肉にする、魚であれば、脂がのっているサバは避けて鮭にするなどの工夫が大切になります。

そうすることで脂質の量を抑えながら、たんぱく質を多く摂取することが可能となります。

たんぱく質を摂取カロリーの30%にする理由
筋肉が落ちるのを防ぐ為!

脂質 摂取カロリーの20%

脂質は日本人の食事摂取基準では、摂取カロリーの20~30%が目安となっています。

ですので摂取カロリーの20%という値はその基準内に入っていることになります。

ですが、この20%という値にはしっかりとした裏付けがあります。

その裏付けを説明する前に、摂取カロリーの20%を脂質から摂取するということは、一体どれくらいの量になるのかをお示ししたいと思います。

ここも僕の減量時の摂取カロリー1,833kcalを例にします。

1,833kcal÷20%=367kcal

367kcal÷9kcal(脂質1gあたり9kcal)=40.7g

つまり、1日の脂質の摂取量は40gになるということになります。

この量を食品で表すと、たまご2個で脂質約10g、納豆1パックで4g、豚の生姜焼き1人前(豚肩ロース100gを使用)で19g、鮭1切れで7g。これで合計40gの脂質を摂取することになります。

シビヤに低脂肪の食品を選択していかないと40gという脂質はあっという間に摂取できてしまうのがわかると思います。

つまり、脂質を摂取カロリーの20%にするということは「低脂肪食」にするということになります。

ポイント!
ダイエット時の脂質は摂取カロリーの20%を目安に「低脂肪食」で!

なぜ低脂肪食にする必要があるかというと、その答えは大きく2つあります。

1つ目の理由は、脂質は1gあたり9kcalのエネルギーがあり、この栄養素の管理をまずは徹底して行うことで摂取カロリーをコントロールできるからです。

他のたんぱく質や糖質は1gあたり4kcalで脂質の約半分以下です。ですので、これらの栄養素はある程度の量は食べてもそんなに摂取カロリーは増えませんが、脂質が逆に倍以上となるので、制限する気持ちがないと摂取カロリーはどんどん膨れ上がっていってしまいます。

私も減量期に入ると、まずは脂質の摂取量をしっかりとコントロールすることから始めます。

そうするだけで、案外簡単に摂取カロリーを制限でき、最初の2,3kgはストンと落ちるを経験しています。(もちろん、個人差はありますが。)

2つ目の理由は、低脂肪食にすることで、その分のカロリーを糖質に回せるということです。

他の記事でも述べていますが、ダイエットをする時はできるだけ筋力トレーニングを併用することをおすすめしています。(筋肉を残し、体脂肪のみを落としやすい為)

筋力トレーニングをしっかり併用する場合、そのトレーニングのエネルギー源となる栄養素が糖質になります。

糖質をしっかり摂取しながらダイエットをすることで筋力トレーニングの質をより高めることができ、その結果、ダイエットを効率的に進めることができるのです。

仮にトレーニングの時に糖質をあまり摂取できていない状態だと、力が思う存分発揮できず、トレーニングの効果が下がってしまいます。

ですので、低脂肪食にして脂質はシビヤに制限する分、糖質はある程度摂ることをおすすめいたします。

ですが、脂質の摂らなすぎには注意が必要です。脂質はホルモン形成する役割を持つ等、体内になくてはならない栄養素ですので、完全にカットはせずに、あくまでも摂取カロリーの20%は摂取するようにしてください!

脂質を摂取カロリーの20%にする理由

  1. 脂質は1gあたり9kcakもある高エネルギー栄養素だから脂肪は控えめに
  2. 筋力トレーニングの主なエネルギー源は糖質の為、脂肪は控えめに

糖質 摂取カロリーの50%

残るは糖質の摂取カロリーです!

たんぱく質30%、脂質20%ということは必然的に糖質は50%になるわけですが、

これもなぜ50%なのかという根拠があります。それは以下の点です。

糖質は日々の生活や筋力トレーニングの主なエネルギー源!

だからです!ちなみに厚生労働省から出ている日本人の食事摂取基準では、糖質は50~60%が基準となっています。

よくダイエット中は仕事や勉強の集中力が落ちてしまったり、運動をする気がおきなくなってしまったりしてしまいます。

これは糖質の摂取不足が圧倒的な原因になってきます。

ダイエットをする時のよくある間違いとしては糖質をカットしすぎてしまうことがあります。

これをしてしまっては、集中力が落ちたり、体が動かなくなったりするのは当たり前なことです。

ダイエットの基礎知識①でも説明しましたが、体脂肪が落ちるかどうかは、すべて

摂取カロリー<消費カロリーの原則

が守れているかどうかによります。そこに糖質をどれだけカットできたかは関係ないのです。

ですので、ダイエット中でも糖質を摂取カロリーの50%は摂取することで、体も心も元気な状態でいることができます。

摂取カロリーの50%の具体的な量を私の減量時の摂取カロリーを例にすると、

1,833kcal÷50%=917kcal

917kcal÷4kcal(糖質1gあたり4kcal)=約230g

つまり、1日の糖質の摂取量は230g摂取することになります。

この量を食材で表すと、ご飯お茶碗1杯(150g)を4杯くらい食べることができます。

そう思うと結構食べれますよね!糖質は野菜や調味料にも含まれている為、お茶碗4杯は食べれなくても、朝昼晩でそれぞれ1杯ずつは食べれる計算になりますね!

ここは、摂取カロリー50%の良いところかと思います!

しっかりと糖質を摂取できるから、トレーニングの質も下がらず、仕事の質も下がらない!

正しい食事バランスのダイエットは体が軽くなって、むしろ体調が良くなってくるものです!

糖質を摂取カロリーの50%にする理由

糖質は日々の生活やトレーニングのエネルギー源になる為、減らしすぎない!

まとめ

ここまで、たんぱく質、脂質、糖質の摂取バランスについて解説してきましたが、いかがでしょうか。下記、まとめになります!

たんぱく質

  • 摂取カロリーの30%
  • 筋肉が落ちるのを防ぐ

脂質

  • 摂取カロリーの20%
  • 脂質は1gあたり9kcakもある高エネルギー栄養素だから脂肪は控えめに
  • 筋力トレーニングの主なエネルギー源は糖質の為、脂肪は控えめ

糖質

  • 糖質は日々の生活やトレーニングのエネルギー源になる為、減らしすぎない!

今回の記事について、またはその他ダイエットのことなど疑問があれば、ぜひお問い合わせページからお気軽にご質問ください!

以上で今回は終わりです!ありがとうございました!

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